私たちゴンドラが、今まで目指してきたものは小集団、個々人が様々な社会集団の中で、
自分自身を取り戻すことのできる場を創造することです。
公共トイレは、社会集団の中で、排泄という生理機能を通してたった一人になれる貴重な場所です。
トイレ空間を使うひと時がホッとできるかどうかは、社会全体の安心感、
豊かさにつながっていくのではないでしょうか
4K(汚い、暗い、くさい、怖い)といわれたトイレ空間はこの20年間で激変し、快適になりました。
しかし、本当の意味での成熟までには、課題が多く残されております。
今から公共トイレはどうあるべきか。
誰にでも快適につくられているだろうか快適さの維持は実現しているだろうか。
商業施設、交通機関、学校、病院、公共施設、自然公園・・・それぞれの異なる役割、
そのための整備の違いを適切に把握できているだろうか。
我々は今からも、これらの先にある心に響く空間づくりを目指して
新しい提案を続けていきたいと思います。
また、それはトイレのみならず、様々な建築やデザインのプロジェクトの中で
実現していきたいと考えております。
皆様のご指導よろしくお願いいたします。
平成22年1月